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タイタンの妖女 / カート・ヴォネガット・ジュニア
タイタンの妖女
タイタンの妖女を読み終えた。
あぁなんて作品だ。素晴らしすぎる。
とにかく気が遠くなるような(バカバカしいくらい)バカデカいスケール。
地球、火星、水星、再び地球、そしてタイタンへと続く銀河系放浪の旅。
その(バカバカしいくらいの)バカデカさに、僕は読んでる途中、ちょっとダルダル且つ途方も無い気持ちになったりしたのだけど、Bookbatonのコメント欄で友人のS京君が言ってくれたとおり、物語が結末を迎えた時、その疲労感=「溜め」がジワーっと効いてきて、気付いたら涙ポロポロで、その(バカバカしいくらいの)バカデカさに一種敬虔な気持ちになってました。
タイタンに到着してからの終盤約60ページはほぼ泣きっ放し。自分の運命に翻弄され続けた登場人物達がみんな悲しくて優しい。あばば。

運命に翻弄されながら必死に生き抜いた果てに明らかにされる自分の運命の儚さ・虚しさや、自分はたったこれだけのために必死に生き抜いてきたのかなんて怒りを通り越して呆れてしまうようなあっけない結末。
そうした運命は、僕らを平気で失意の中へ突き落とし、嘲笑うようなクソ野郎なのかもしれない。だけど、僕らが必死で生きた(そして生きていく)過程の中には、苦しいことや辛いこと、誰かを傷つけ、悲しませたりしたことももちろんあるんだけれども、それと同時に喜びや幸福感に包まれるようなキラキラした瞬間も必ずあって、それがいかに少なかろうが、遅れてやってこようが、そうした瞬間を一握りでも掬い上げ、愛しく想い、自分の運命を受け入れて穏やかに暮らすことができたならば、僕らは運命に負けなかった、いや、勝ったと言えるんじゃなかろうかと。いや、勝ち負け以上に大事なもんを手に入れたと言ったら良いのか?
まぁとにかく、いくら悲しくて辛くてあっけない人生だろうが、それを誰も笑うことはできねえのだと、必死で生きた人生が無意味でくっだらねえもんだったなんて、そんなこと誰が言えるんじゃボケ、コラという気持ち。

「猫のゆりかご」(この作品もすげえ好き。そういや映画化されるそうですね。)ほどではないけれど、全編に漂うヴォネガットの皮肉めいたユーモアもヤな意味じゃなくオサレ、且つ笑えて楽しいし、良いです、ヴォネガット。すごく良い。
他の作品も読みたいなぁ、イヤ、読まにゃいかんなぁと思ったりする今日この頃。
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