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サッカーが下手なんだ。
オレもサッカー「海外組」になるんだ!!!
オレもサッカー「海外組」になるんだ!!!
吉崎 エイジーニョ

僕はサッカーが死ぬほど好きで、スタジアムで飲むビールや、似合ってないピタピタのユニフォームを着て大声でわめくおっさんや、そんなフットボールにまつわるエトセトラが大好きで、サッカーの選手だってたくさん知ってるし、普段は人見知りでも、サッカーに関する話だったら初対面の人とだって何時間も話しが出来るんだぜこの野郎。
だけど、悲しいかな、サッカーが死ぬほど好きな俺は、サッカーが死ぬほど下手糞で、ボールだって上手に蹴れない。
中学のときに所属してたサッカー部でも、顧問の先生にずっと「落合!」と呼ばれ続けたぐらい、俺には存在感がなかった。先生、10年経って言うけど、俺、サワムラだよ。

そう、俺はサッカーが死ぬほど好きなのに、サッカーが死ぬほど下手糞なことがずっとコンプレックスだったんです。(いや、今もそうなんだけど・・。)
だからこそ、中学でサッカー部を辞めて以来、サッカーなんて、スポーツなんてダッサイぜ、体育会系は皆殺しだ!ロックだ!ロックンロールが俺の青春だー!と音楽方向へ無茶なシフトチェンジを図ったのは、今思えば、サッカーが下手糞だということへのコンプレックスだったのかもしんない。(しかし、そのチンチクリンな企みは見事に失敗し、その後鬱々とした暗黒の青春時代を送るハメになるのだが、それはまた別の話。)

そんなこんなで今じゃ20代半ばのいいおっさんと化した俺は、もうボールも上手く扱えません。こんな風になって振り返ると、もっとサッカーをプレイしておけば良かったかなとも思う。若き青春の日々に、もっとボールを追い、汗をかき、さわやかに過ごしておけば良かったかななんて。(その方がモテたかな?とか。)

この本の著者である吉崎エイジーニョ氏は、フリーのスポーツジャーナリスト。
30代を過ぎ、やっと手に入れたジャーナリストの仕事に対する情熱も何だか下降気味、彼女にも振られ、カフェイン中毒で夜もあまり眠れない。「俺ぁダメだ」とホームにしゃがみこむ31歳、自称「負け組」。
この本は、そんな彼が一念発起、「ボロボロの東京生活」を捨て、「海外移籍宣言」。ドイツの下部リーグに“サッカー選手”として挑戦するというノンフィクション。

吉崎氏が挑戦するドイツリーグは、高原が活躍する1部ブンデスリーガを頂点として、ピラミッド型に下部リーグ11部まで(地域によってはその下も!)存在する。要するに下部の下部になってくると、若者やおっさん達の草サッカー。ただし、各リーグは1部のブンデスリーガとほぼ変わらないスケジュールで行われ、選手登録や移籍など、本格的な管理・運営が行われているワケです。そんでもって、各リーグ1位になれば上位のリーグに昇格が可能。つまり、単純に考えれば、どんな下部リーグに所属するチームも、リーグ優勝を重ねていけば、ブンデスリーガにたどり着ける形式になっとるわけです。
また下部リーグのどんな小っちゃなクラブチームにもクラブハウスやユースチームが存在し、何十年も同じチームでプレイするおっさんプレイヤーがいたり、ご近所チーム同士の試合では「ダービー」も盛り上がる模様。うらやましい。
そんな日本じゃ考えられんくらいサッカーが根ざした恵まれた環境の中、吉崎氏の「海外組」としての挑戦が描かれていくわけですが、どんなに下手糞でも、いかに草サッカーライクな下部リーグであろうとも、「海外組」としての困難さ_言葉の壁・慣れない生活・食事・監督との確執など_がとてもリアルに描かれていて、状況は多少違えど、あの俊介や高原なんかもこうした苦労を乗り越えてきたんやねえなどと、勝手にしみじみしたり、
また、サッカーを楽しみながらも、同時に真剣勝負で挑む選手たちのサッカーやチームへの想い・関わり方が、とても魅力的で、あぁ〜良いなぁ、非常に良いなぁと。
どんなに下手糞でも、サッカーが好きな者は皆選手としてプレイし、移籍したり怪我したりしながら、リーグを戦う。著者も書いていたけれど、そんな人たちがみなサッカーを観るワケだから、そりゃ目が肥えてるよね、レベルも上がるよねと。

「うっは、俺ダメじゃん」としゃがみこんでいた30代男の挑戦、サッカーが根ざしたドイツの環境の素晴らしさ、そしてサッカーに関わる人々の楽しそうな姿。
僕はこの本を読みながら、いろんなことを考えたけれど、とにかく言いたいのは、サッカーが好きな人、とりわけサッカーが好きだけど下手糞な人にはぜひ読んでほしい1冊だぞこれはということ。
それから、この本を読んでたら、俺もまたボールを蹴ってみたくなっちゃったということ。

面白いです。
ぜひぜひ読むべし。
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KILLER BONG / BLACK BOOK


K-BONG氏による落書きコラージュアートブック。
もう素晴らしすぎて言葉も無い。求めてた感覚・やりたいと思っていた表現が全部ここで体現されちゃってるので、もう今後どうしたらいいのか分からんくらい圧巻。


BLACK BOOK
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蜂鳥微動 vol.2


友人のコロちゃんが編集長を務める雑誌『蜂鳥微動』vol.2 絶賛発売中!に俺ちょっぴり参加中!
写真や落書き等を提供しております。ちなみに表紙のキンブラ・マーヤ氏の写真は僕が撮りました(自慢)。
うまいことやってくれたソクリンに感謝。この場を借りて心からありがとう!そんでもって純ちゃんもお疲れヤス!
コチラをはじめ、いろんな所で取り上げていただいて、ホントにホントにありがたや。
今月号のアックスにもチョロっと載っけていただいてるようで、俺はクソを漏らすほど興奮しているワケです。

『蜂鳥微動』vol.2 2007.2.22発行
(西岡兄妹イラスト/KING BROTHERSフォト両表紙仕様)
★目次  
西岡兄妹*空白の自覚
漫画・イズ・イナフorアン・ニナフ?
はぐきちゃん/寺田めぐみ

KING BROTHERS*ロックで焦げつく星
HONDALADY/忘れるということを忘れないための音楽
かせきさいだぁ≡/さいだぁがあればこんな日は・・・
TOBACCOLUMN 禁煙に負ける/田中蛸
       インド煙草/川島史裕

★一部カラー・A5判約80P・価格¥880(税込)

★委託販売および通信販売を行います。
お取り扱い御礼店舗
タコシェ(中野)
青山ブックセンター(青山本店、六本木店)
progetto(川崎)
NADiff(表参道)
ON SUNDAYS(外苑前・ワタリウム美術館)

通販もやってます。詳しくはコチラ
ハチドリ商事web
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板尾日記
板尾日記

やっと読んだ。
前にも書いたけれど、板尾創路という人間は、思春期のころに出会ってから今も変わらず絶対的に信じれる(それはジダンや奥田民生やカート・コバーンやヘンリー・ダーガーなんかと同じで)、僕にとってのヒーローであり、憧れであります。
言わずもがな、松本人志氏はお笑い界において史上最強の天才であると思いますが、板尾氏が一瞬にして放つ独特の煌き・感覚は、松本氏にも真似の出来ない素晴らしい才能だと僕は思うのです。
僕がはじめて彼を知ったのは、僕と同世代の人はほとんどがそうであると思うのですが、ダウンタウンの「ごっつええ感じ」で、その飄々とした風体、無茶苦茶な設定のコントでも真顔のまま表情をピクリとも崩さず妙な説得力を与えてしまうその不思議な存在感_は強烈に14歳の僕のアンテナをぶらんぶらんに揺らし、そのギリギリの存在感_ボケてるのかマジなのか、いや、当然ボケてるのだろうけど、しばし本物っぽいヤバイ電波が飛び交っているように見受けられる_に完全にヤラレてしまった僕は、今に至るまで完全に彼の虜、いうなれば、板尾コンプレックス。
テレビの画面上にみる板尾氏は、その奇才っぷりからか本当にプライベートの感じが掴めない芸人さんであると思うのですが(時々、今田耕司氏や千原ジュニア氏等から数々の板尾伝説が語られてはおりますが)、日記を読むと、普通に、本当に普通に日常を暮らしていて(と言っても、芸人さんなので僕を含む一般のサラリーマンの方々の生活と比べたら、ちと違うけれど)、仕事して、買い物して、ご飯食べて、飲みに行って。普通に考えたら当然のことなのだろうけど、それがなんだかとても新鮮で。
日記の中身は、やっぱり仕事に関する内容が大半を占めており、他の芸人さん・俳優さん等とのカラミや、仕事に際して思うことなどが綴られていますが、そんななか休日や仕事終わりに友人や“嫁”(もちろん「ガキ」における“あの嫁”ではなく本物の)と過ごす穏やかな日常が、なんだか暖かくとても心地良いです。
そして自分が40代になったとき、板尾氏のような忙しく、でも穏やかな日常が送れていればいいなぁと切に願うのでした。

それから、一緒に買ったコチラの雑誌↓
hon-nin
同じく飄々とした天才オッサン劇作家俳優、松尾スズキ氏がスーパーバイザーを務める「hon・nin」も面白かったのでご紹介。大人計画関係中心に豪華メンバー勢揃いです。
宮藤官九郎氏とせきしろ氏の小説(連載!?)が実に阿呆で面白かったです。
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蜂鳥始動

(ソクラ君、早速勝手に使わせていただきました。ごめんなすって。)

以前チョロッとご紹介しました雑誌「蜂鳥微動」が、先週の文学フリマでようやく飛び立ち、その後も順調にホバリングしている模様。
先日やっと入手して読んだのですが、勝手な身内意識を抜きにしても(ってそいつぁ無理な話ではありますが)、ホント面白えですコレ。

特に、ボトルシアターのびん博士こと庄司太一先生のインタヴーは必読。
以前書いたように、僕はこの取材に同行させていただき、非常に“スピリチュアル”な体験をばしてきたわけですが、それをまた文章で追体験できるってのは制作側にしか味わえない醍醐味であるよねと、ひとりムッツリほくそ笑む俺ですが、ホント良いです、このインタビュー。大事なこと・忘れちゃいけないことは全部ここに書いてある。是非、是非、読まれたし。
その他にも、近藤聡乃氏、OORUTAICHI氏、会田誠氏、福満しげゆき氏等々、独自の表現で道を切り開き活躍されている人達のグッとくるよな言葉の数々は、きっと貴方のアンテナをブリブリと揺らしてくれるハズ。ウム〜。

そんな「蜂鳥微動」ですが、明日から開催されるデザインフェスタでも販売いたします。あーすげえ暇でオナニーすらする気もしねえという方は是非遊びにいらしてみて下さい。
僕がデザインさせてもらったTシャツも売ってます。
↓こんなん


とまぁ色々と宣伝してみたわけですが、要するに俺は何が言いたいかというと、俺の落書きや写真が載ってるから是非読んでねという。
というか、読んで下さいと。読めこの野郎と。いや、すみませんと。
そんな感じで、まぁひとつよろしくどうぞ。

詳しくはコチラ
| book | comments(7) |
蜂鳥微動


論愚体無脳死。
皆様お久しぶりです。ひとりズッコケ三人組こと北関東在住どMの23歳独身男性です。
ようやく僕のボロクソアパートもインターネット回線が復帰いたしまして、無事、めくるめく電波の世界に復帰いたしました。

いやぁこの2ヶ月間には身の回りで色んな事がありまして、バタバタと忙しく慌てふためいていた次第。自分でも気が狂ったかと思うほどのワーカホリックぶりを発揮し、恋に仕事に大忙し。
あー嘘。恋は嘘です。
でも夜道で知らないおばさんに突然背後から凍ったバナナで殴られて入院したり、幼女にイタズラしてお勤めに出たり、ねっとりと初恋の人をストーキングしたり、夢の超人タッグマッチでサンシャインの地獄のローラーに巻き込まれたり、ホント、エキサイティングな2ヶ月間でした。

まぁ要するに、夜な夜な友達とウイニングイレブンをやりまくっていたと。
そういうわけですな。ウム。

とまぁそんなわけで、
復帰後すぐのエントリーが宣伝で申し訳ねえのですが、僕の友人コロちゃんソクラくんのスーパーハチドリブラザーズ他制作による雑誌「蜂鳥微動」がもうすぐ出ちゃいます。
近藤聡乃、トミイマサコ、福満しげゆき、OORUTAICHI、ボトルシアター、会田誠、shortcutfreaksなどといった豪華な面子のインタビューなんかが掲載されてまして、とても素敵なことになっております。
以前にチョロッと触れましたが、僕自身も取材や編集や打ち合わせ等にちょこちょこと参加させていただいてますので、よろしかったら是非。

詳しくはコチラ


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正義隊 / 後藤友香
正義隊
天才あらわる。
こんな漫画読んだことねえ。
「面白いよー。面白いよー。」と口に出しながら漫画を読んで打ち震えたのはいつ以来だろ?

目的とかバックグラウンドとか緻密な設定とか、そんなもん皆無で展開する正義隊と“敵”(こいつらの目的も不明。ただ“敵”として存在)の戦い。
なんか悪い敵がいるから倒す!みたいな意気込みが非常にアホくさくて良いです。
かといって「正義とは何かということを逆説的に描く」なんてことはきっと、いや、絶対してねえ(と思われる)ので、ただ純粋にワクワク&ドキドキ&バカ笑いをしてればいいんじゃねえかと。
子供のころに夢中で読んだ児童文学の冒険活劇みたいな。少年探偵とか、妖怪屋敷とか、宇宙怪人とか、ガイコツ紳士とか、上手く言えないけど何かそんな感じ。そんな感じのエンターテイメント。

やたらと出てくる「○○せねば!」「○○するのだ!」つう使命感タップリの語感がたまらなく気持ち良い。
極めつけは、戦闘シーンにおける「殺すよ!」「殺せまい!」という秒速のやりとり。
修正ペンを使うことがもの凄いテクニックであることを発見したかのような(そしてそれが嬉しくてたまらないというような)その筆圧。
あぁ、すげえ。すげえ楽しい。

そんでもって祈祷師キャンベルが好き過ぎて死ぬ。
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タイタンの妖女 / カート・ヴォネガット・ジュニア
タイタンの妖女
タイタンの妖女を読み終えた。
あぁなんて作品だ。素晴らしすぎる。
とにかく気が遠くなるような(バカバカしいくらい)バカデカいスケール。
地球、火星、水星、再び地球、そしてタイタンへと続く銀河系放浪の旅。
その(バカバカしいくらいの)バカデカさに、僕は読んでる途中、ちょっとダルダル且つ途方も無い気持ちになったりしたのだけど、Bookbatonのコメント欄で友人のS京君が言ってくれたとおり、物語が結末を迎えた時、その疲労感=「溜め」がジワーっと効いてきて、気付いたら涙ポロポロで、その(バカバカしいくらいの)バカデカさに一種敬虔な気持ちになってました。
タイタンに到着してからの終盤約60ページはほぼ泣きっ放し。自分の運命に翻弄され続けた登場人物達がみんな悲しくて優しい。あばば。

運命に翻弄されながら必死に生き抜いた果てに明らかにされる自分の運命の儚さ・虚しさや、自分はたったこれだけのために必死に生き抜いてきたのかなんて怒りを通り越して呆れてしまうようなあっけない結末。
そうした運命は、僕らを平気で失意の中へ突き落とし、嘲笑うようなクソ野郎なのかもしれない。だけど、僕らが必死で生きた(そして生きていく)過程の中には、苦しいことや辛いこと、誰かを傷つけ、悲しませたりしたことももちろんあるんだけれども、それと同時に喜びや幸福感に包まれるようなキラキラした瞬間も必ずあって、それがいかに少なかろうが、遅れてやってこようが、そうした瞬間を一握りでも掬い上げ、愛しく想い、自分の運命を受け入れて穏やかに暮らすことができたならば、僕らは運命に負けなかった、いや、勝ったと言えるんじゃなかろうかと。いや、勝ち負け以上に大事なもんを手に入れたと言ったら良いのか?
まぁとにかく、いくら悲しくて辛くてあっけない人生だろうが、それを誰も笑うことはできねえのだと、必死で生きた人生が無意味でくっだらねえもんだったなんて、そんなこと誰が言えるんじゃボケ、コラという気持ち。

「猫のゆりかご」(この作品もすげえ好き。そういや映画化されるそうですね。)ほどではないけれど、全編に漂うヴォネガットの皮肉めいたユーモアもヤな意味じゃなくオサレ、且つ笑えて楽しいし、良いです、ヴォネガット。すごく良い。
他の作品も読みたいなぁ、イヤ、読まにゃいかんなぁと思ったりする今日この頃。
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Book Baton
今度は本のバトンを受け取りました。fromコロちゃん(サンキュウ)。
それではいくぜ。ひあうぃごー。

・部屋にある本棚の数
ひとつ。
引越しの際、あんまり読まない本は実家送りにしたので、今はスッキリしてます。

・最初に買った(読んだ)本
いないいないばあ
最初に読んだ本は、記憶があやふやなのでハッキリとは分からないけれど、たぶん「いないいないばぁ」。
母曰く、赤ん坊だった俺はこの絵本でバッキバキにアガってたらしいです。
自分で最初に買った本は、確か「Dr.スランプ アラレちゃん」の7巻。

・今読んでいる本
タイタンの妖女
タイタンの妖女
カート・ヴォネガット・ジュニア, 浅倉 久志

友人のS京くんに薦められたヴォネガットの作品。カナダ旅行中に「猫のゆりかご」を読んで、それがすごく面白かったので、どっぷりイってみようかと。

・よく読む、または特別な思い入れのある5冊の本
トレインスポッティング
トレインスポッティング
アーヴィン ウェルシュ, Irvine Welsh, 池田 真紀子

高校時代のバイブル。映画もモチロン大好きだけど、小説の方がじわじわググッとくる。今までに何度も読み返してます。
高校生の時、レントン(映画版のユアン・マクレガー)に憧れて坊主頭にトライ(そして見事失敗)したこともありました。
僕はこういう短編がいくつも連なって長編になってるという形の小説が大好きで、このトレインスポッティングは、馬鹿馬鹿しくて笑える話やどうでも良い話、重たい話や悲しい話、それからジンとくるような泣ける話なんかがたくさん詰まっていて、一度はじめから通して読んだ後は、そんなかから自分の好きな話をパラパラと読むことができるので、暇な時なんかにはつい手にとって読んでしまう。
お気に入りはやっぱりスパッドがメインの話で、何度読んでもジワリとくる。
どんなに馬鹿騒ぎしても、底の方に漂ってる拭えない絶望感(って言葉は簡単に使うもんじゃないと思うのだけど)が滲み出てる感じと、それでも読み終えた後には、ほんの少しだけど光というか爽やかな感情が喚起される感じが、僕にはとても合ったのだなぁと思います。
ベグビーやシックボーイをはじめとする最低のクソヤロー達による最低のクソヤローっぷりに怯え、笑いましょう。

路上
路上
ジャック・ケルアック, 福田 稔

ハッキリ言って読みづらいです。意識による言葉の検閲を避け、無意識の領域を掘り起こそうとするケルアックのスタイルは、スピード重視、小説家というよりもタイピストだなんて言われたりもしてますが、そんな彼の文体に最初読んだ時は結構戸惑いました。
それでもツラツラツラーっと書かれた文章の中には、そこかしこにキラキラと光る一節が隠されていて、読み返す度にそんな一文に出会えるのはすごく素敵なことだと思うのです。
登場人物もギンズバーグやバロウズ(をモデルにした人々)など豪華。そしてなにより、主人公を放浪の旅へと導くキチ○イ天使ディーン・モリアーティ(モデルは友人のニール・キャサディ)がすごく魅力的。ぶかぶかのズボンにヨレヨレのシャツを着て、目ん玉をギラギラさせながら楽しいことをしゃぶりつくそうとする彼の生き様は、わがまま勝手な変態奇行を通り越して、どこか崇高にも思えてきます。
そんなディーンに影響を受けながら、主人公のサル・パラダイス(もちろんモデルはケルアック本人)は、たくさんの仲間と、散々大騒ぎしたり無茶したりするのだけど、サル(ケルアック)という人は、やっぱりどこか孤独な人、孤独を愛する人だったんじゃないかぁと僕は勝手に思うわけで、そんなどこか寂しい影のあるところが作品中にもポロポロと出てたりして、そんな瞬間の描写はとても切なくて美しくて、心にグッとくるのです。
「路上」はディーン(キャサディ)とサル(ケルアック)の別れでエンディングを迎えますが、その後、ニール・キャサディはメキシコの線路上で裸のまま死んでいるところを発見され、ケルアックは友人とも連絡をほとんど取らず孤独な晩年のうちに死んでいったそうです。
旅や青春っつう一瞬の(だからこそ眩しいくらいの)輝きと、それが一瞬であるが故の切なさ、そしてそれが終わってしまった後のどうしようもない寂しさ。すんげえ素晴らしいと思います、これ。

茄子 (1)
茄子 (1)
黒田 硫黄

僕の漫画オールタイムベストワン。こんな大好きな漫画に出会えた幸せ、プライスレス。ウム、ホント好き。
特に国重さんと有野くんによるくっつきそうでくっつかない男女の友情ストーリーが素晴らしい。キャッチボールしたり、一緒にゲームしたり、こういうのって分からない人には分からないんだろうなぁ。
いや、分からないのが駄目と言っているのではなくて、分からないことで愛だ恋だと前進していく方が素敵な場合もあるとのだ思うのだけど、この2人の妙な関係って愛だー恋だーに負けないくらいすごくキラキラした素敵なモノでもあるのだよねという。
でもひとつだけ言っておくと、そこに胸キュンしちまう俺は、なかなか彼女ができません。
これも困った。

小説 太宰治
小説 太宰治
檀 一雄

檀一雄による太宰治との「出会い〜青春・放蕩〜別れ」
檀一雄の作品は「火宅の人」「リツ子その愛・その死」と何度読み返しても、グワーっと魂を鷲掴みにされるような素晴らしいものばかりだけど、敢えてこの作品を選んだのは、ダメダメだけど力強くて格好良い、檀一雄の生き様の出発点というか誕生がここから見て取れるような気がしたからであります。
共に暗く鬱々としたものを心に抱えながら青春時代を過ごし、最後には死を選んでしまった“天才”太宰への複雑な想いと、それでも生きること、生き続けることを選んだ檀の“強さ”が胸に迫って涙ポロリ。
それから忘れちゃならないのが、太宰の女々しいダメっぷり。
川端康成へのパラノイアレターや、走れメロスのきっかけともなったといわれる熱海失踪事件など、酷過ぎて笑えるエピソードが満載ですが、なかでも爆笑できるのが中原中也にからまれる治ちゃんのエピソード。
「何だ、おめえは。青鯖が空に浮かんだような顔をしやがって。全体、おめえは何の花が好きだい?」
まるで断崖から飛び降りるような思いつめた表情で、しかし甘ったるい、今にも泣き出しそうな声で、とぎれとぎれに太宰は云った。
「モ、モ、ノ、ハ、ナ」
云い終わって、例の愛情、不信、含羞、拒絶何とも云えないような、くしゃくしゃした悲しいうすら笑いを浮べながら、しばらくじっと、中原の顔を見つめていた。
「チェッ、だからおめえは」と中原の声が肝に顫うようだった。
この後、その場に居合わせた人達で乱闘になり、檀は何とか太宰の救援に立とうと闘いますが、当の治ちゃんはといえば、
トンズラぶっこいてます
そんな素敵過ぎる治ちゃんの武勇伝もたくさん読めて大満足の一冊。

ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で
ヘンリー・ダーガー 非現実の王国で
ジョン・M. マグレガー, John M. MacGregor, 小出 由紀子

僕がこの世で一番大好きなアーティスト(と言っていいのかは疑問だけど)。
友人も恋人も家族も持つことも無いまま、孤独のうちに死んでいったひきこもりの爺さんが、密室の中で描き続けた膨大な空想世界。その豊潤で狂った代替世界で生き続けた“天才作家”ダーガーと、他人から「クレイジー」と呼ばれ、奇異の目で蔑まれ、他者を渇望しながらも他者を恐れ、孤独な人生を生きた“人間”ダーガーの間に浮かぶ、胸が詰まるような葛藤と諦め。
ヘンリー・ダーガーとの出会いは僕の人生に馬鹿デカい影響を与えてくれました。彼をはじめとするアウトサイダー・アートについて書いた卒論は、出来はともかく、僕にとってとても大切なものに気付くキッカケになりました。ありがとうヘンリー。
自分がどちら側にいるかを確認して安心するための線引きほどくだらねえもんはねえんですよ。

・バトンを渡す相手5人の名前
個人的にとても気になるのが、
エックス橋のうるとらまりんさん。いつも優しいコメントをくださるうるとらまりんさん、独創的なセンスとナイスな文章に僕はいつもシビレっぱなしです。
THE BRADY PUNCH のみかこさん。こちらから勝手にリンクを貼らせていただいてるだけなのですが、みかこさんの書く文章はすげえ面白くて、大好きです(告白)。
parallelogramのslowさん。ミュージカルバトンも回してくださってたのですね、ありがとう。センスの良いオシャレボーイ(想像)であるslow君がどんな本を読んでいるのか気になります。

以上3名様、もし良かったらバトンを受け取ってみてはいただけないでしょか?面倒臭えなぁって場合はスルーしていただいて全然OKですので。恐縮しながらながらバトンを差し出してみます。
他2名は思いつかんのでパス。思いついたら追記するかも。
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カネコアツシ / SOIL
SOIL (1)SOIL (2)
やっと読んだのだけど、すげえ面白い。
正直、今までカネコ氏の作品をちゃんと読んだことが無かったので、絵とか雰囲気だけの人だと勝手にイメージしてたのだけど、話っつうかストーリーもめちゃ上手いんですね。カネコさんすみません。アンタ読ませるぜ。

よくある地方都市のベッドタウンで、原因不明の停電により街全体が暗闇に包まれた夜、その街に住む親子三人の一家が忽然と姿を消すことから始まる奇怪なミステリー。

設定やキャラクターなんかは、大友克洋氏の『童夢』にけっこう近いところがあるなぁと僕は思うのだけど、
僕は昔っから、団地とかベッドタウンとかっていういわゆる(郊外にあるような)集合住宅地ってものに、妙な不気味さというか気味悪さみたいなもんを感じていたので、その辺が象徴的に描かれている(と思う)『童夢』はすげえ好きな作品なのだけれど、この『SOIL』もだいぶいい具合にその不気味さが描かれていると思います。
序盤、7ページにわたって描写されるベッドタウンの風景、おそらく建売りであろう住宅、そしてそこに暮らす善良で幸せな家族のイメージは、きちんと揃った同じ大きさの4コマで区切られることで、不気味なほどに画一化された集合住宅地の様子を意図的に表現している(と思う)し、
物語が進むにつれ徐々に浮かび上がる“善良な”住民達(自治会長やおばさん達)の裏の顔_エゴやヤラしさ、狂気_がジリジリと怖いです。

『童夢』にしろこの『SOIL』にしろ、やっぱり僕が惹きつけられてしまうのは、普段何の疑いもなく普通に暮らしている日常の中で、突然ポコっと口を開くエアポケットみたいな真空状態の恐怖や得体の知れない異物感と、それに触れた時に一気に噴出す“善良”の裏側で蓄積されてきた人々のエゴやヤラしさや狂気なんかの怖さ(いや、逆にそういうもんが普段、“善良さ”つう表面で上手く隠されてるってことの怖さかな?)をすごく上手く描いているからなんではないかと思います。
(余談ですが、僕ぁおばさん達のネットワークやヒソヒソ話、そしてその情報の速さが恐ろしく怖いですw。)

話は少しズレるかもしれませんが、森達也氏の『A』なんかを読んでいても感じるように「自分は普通。自分は正しい。」と100%信じ込んでしまうこと、そう信じ込んで日常を暮らしていることほど、恐ろしいもんはないんではないかと。そう信じ込むことで(或いはそんなことを考えることもないまま)普通に行われてしまう攻撃・中傷、正当化されてしまうエゴや悪意。
「ばーか。“普通の人”なんてもんはどこにもいねえんだよ。」
事件を担当するベテラン巡査部長横井(ヅラ)の言葉がグッときます。

なんだかこうダラダラと思いついたことを書き連ねてしまいましたが、
要するに、コレすげえ面白いですヨと。
謎が一個解けちゃぁまた怪しいやつが出てきたり、今後もビリビリした展開が期待できそう。
ウムム。早く先が読みたい。

まぁ、とりあえず、主人公(?)の小野田女史(厚眼鏡、クセッ毛、人見知りとだいぶ良い具合のモッサリ感)が、眼鏡を取ったら超美形とか、ホントはすんげえ才能を秘めているとか、予定調和な展開をみせることなく、今後もただモッサリと描かれ続けてくれることを、個人的に望みます。ハイ。
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